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木造真壁スキップハウス

足場が外れました!

着工から9ヶ月少しで足場が外れました。現場の小休止もありましたが、2ヶ月ほど遅れてしまいました。しかし予想をはるかに超えた美しい仕上がりに感動しました!!  忙しい時は現場には長居はしませんがこの時は 嬉しくて帰るのが嫌でした(笑)
今週から左官の仕上げ塗りと外構工事に入っていきます。

西側アプローチよりの外観

西側アプローチ外観

玄関前からの見上げ

玄関前からの見上げ

まだ時期は未定ですが、4月にオープンハウスを行う予定にしています。

スキップ・ステップ

いよいよ階段の細工に入りました。スキップハウスなので4フロアあり5〜6段の階段が3箇所で2度折り返す構造になっています。
お施主さんの要望で「普通の階段ではない家にしたい」という要望から出てきた空間構成です。空間における上下の移動というものは、平面では味わえない立体的な感動を得ることができます。普通の階段室型(廊下のような)の構成であれば、上下するときは視覚的変化は意識していないことが多いです。ところが居間などに付帯して付くオープンな階段は、上下の空間認識が色濃く入ってくることになります。つまり家がオープンな形式になるということにもつながっていきます。
常に目に入る階段なので、美しさを意識して設計しています。今回は手摺と一体的になっているので仕事がシビアなので大工さんも大変なようです。建具にはガラスが入って外部廻りが固まりつつあります。

スキップ・ステップ

スキップ・ステップ

2階ベランダ部

2階ベランダ部

外部建具が入りました

外部の建具が入りました。主要な部屋の建具は国産の杉材としています。先日、お話ししましたが赤身は水に強いので、赤身を主とした木取りがされています。建具を構造材と同じ材木にすると統一感があり美しいです。外部は左官下地の段階です。

子供室の机と開口部 

子供室の机と開口部

2階ベランダ部

2階ベランダ部

浴室既存工法

浴室既存工法

外壁西面

外壁西面

造作家具取り付け

現場は造作家具の取り付けとなりました。ほとんどが杉の無垢材(幅はぎ)を使用しています。杉は難しい材料でピンからキリまであります。樹木の中心は赤く、辺材は白いのが杉の特徴です。赤杉は水に強く座敷や数寄屋に使われる高級な材料です。それに対して白太(しらた)という桧のような白い部分があります。耐水性は劣りますが、私は木目の感じとかはとても好きです。 杉で無垢を指定する場合は、赤杉だとおそろしく高価なので源平(赤白)の材料が一般的になっています。新築時にはこの源平がうるさく思うこともありますが、経年変化で3年も経てばさほど分からないように空間に馴染んでいきます。

造作家具取り付け

木材の地産地消によるCo2削減〜ウッドマイレージ

ここの住宅は京都府亀岡市ということもあって、材木(構造、仕上げ)は7〜8割程度を京都府産材を使用しています。特に構造材は全て京都府産材の杉、桧とし、水廻り以外は真壁で現しとしています。真壁にすると仕事は大変難しくなりますが、構造が目に見える分、メンテナンスがしやすくなります。それに何より美しいし、構造に偽りが無く、建築の力の流れが分かって、安心感につながります。現場の方は大変ですが、腕の見せ所でもあるでしょう。

私が建築を行う際に大切にしていることに「土着的=バナキュラー」という要素があります。基本的に、その土地の自然素材で作られた建物は、そこの気象条件などに追随ができて寿命が長くなります。もちろんCo2削減にも繋がりますし願ったり叶ったりなのです。地域性を感じ取れないどこでも同じような「工業生産品の建材の多用」はできるだけ避けたいものです。

京都府産材木材使用

京都府産材木材使用

杉の柱と梁で構成

杉の柱と梁で構成

当事務所は京都府産材ウッドマイレージにも加入して緑の設計事務所登録も受けています。最近は地域産材も人気が出てきたようで、今年度の補助金の枠は上限に達したようです。京都の木材を使用して建築したいという方は、「京都の木 検索ナビ」を参考になさって下さい。

今年の仕事は明日までで、年始は1/5(月)からとなります。 本年もいろいろとお世話になりました。 来年もよろしくお願い申し上げます。
それではみなさま良いお年を!

床柱 – 北山丸太

造作工事も進み和室の造作に入るので床柱選びに行きました。京都の建物なのでやはり北山丸太を使いたいので、北山丸太専門の材木屋へ行き選定してきました。今回の和室は4.5畳の大和天井なので、丸太よりも角柱の方が相性が良いので北山面皮柱としました。材料選定は楽しくもあり難しくもあるところです。

床柱倉庫の中で

床柱倉庫の中で

ユニークな柱を発見 ^^

ユニークな柱を発見 ^^

外部造作施工中

今年は台風が多くて養生をしている時期が多いのですが、外部造作中にて全景が見られました。正面から見ると低くて西側から見ると大きいです。高低差の大きい地形によるものです。現在、庇が出来ましたので、これから外壁の作業に移っていきます。外壁は通気工法でモルタル吹付けです。

北側正面

北側正面

前面道路西側より

前面道路西側より

大屋根葺き上がり

大屋根が葺き上がりました。 向かって左半分の流れは9m以上あるのですが、それほど距離を感じさせません。 日本建築は屋根の美を大切にしますから、勾配から材料、樋に至るまで気を抜くことが出来ません。 思った通り以上のものとなっています。

屋根は立てはぜ葺き

屋根は立てはぜ葺き、ガルバリウム鋼板、五寸勾配

事務所概要 Atelier

一級建築士事務所 ネストデザイン
杉本 考次
京都市北区紫竹西南町63-7
TEL:075-493-8020
FAX:075-493-8021
E-mail:info@nest-design.net

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