住宅建築の要素の中で、一番大切な部位は床です。 畳が少なくなった日本建築では、フローリング(縁甲板)の選定が重要です。 私は床に座るのが好きなため、柔らかい桧や杉が好きです。 香りも良く最高に気持ちいいです。 一方、床には直接座らないとなると、堅木である広葉樹が向いています。
只今設計中のすまいでは、お施主さんから赤茶系のフローリングという要望がありました。 私は塗装で着色した床材はあまり好きではないので、材色が赤茶系ということで選択をしました。
花梨、ピンカド、ブラックチェリー、ローズウッド、辺りが思い浮かびますが お施主さんの雰囲気から、花梨が有力候補にあがっています。
花梨はバラ科の落葉中木です。産地は中国~東南アジア。 果実は食べられませんが中国では古来、衣類の香り付けや、香りも楽しめる装飾品として親しまれてきました。 木材にもほんの少しですが、良い香りがあります。
ベースの色が決まればそこからデザインが展開されていきます。