北大路の割烹料理店

シンプル和風の京割烹料理店

 京都市の住宅街近郊に位置するテナントビル1階に、この割烹店は誕生しました。板前である施主は、京都の老舗料理店で仕込まれたお墨付きの腕前です。日本海の活きの良い食材をつかった割烹料理は、味わうごとに舌鼓を打ちます。
 上品な料理の雰囲気をこわしてしまわぬように、内装デザインは飾りの要素を少なく抑え、モダンな和風でまとめあげています。また内装素材は、自然な風合いを重視した建材を選定しています。目や触感のご馳走となるカウンターは、5mもある長大なもので桧中杢板(厚単板貼り)とし、塗装は行わず塗の粉仕上げとしています。この客席カウンターが、まな板の役目を果たしているとも言えましょう。
 客席天井はヨシ張りを施し、厨房側の天井高さは低く抑えました。これは低く構える表現で、料理人による客へのおもてなしを意識しています。また空調や一部厨房機器、衛生機器などは、既存機器を利用することにより無駄なコストを省いています。


【平面・断面プラン】

建築概要

  • 用途  割烹料理店
  • 所在地 京都市北区
  • 規模  鉄筋コンクリート造テナント
  • 床面積 32㎡(10坪)
  • 客席  8席
  • 竣工  2006年9月