建築意匠
建具の話 ~室内建具編
当事務所で設計する場合の建具は、全てが一品生産品です。 自然素材などで製作した一品生産品は、作るための設計図が必要で、職人さんが手仕事で仕上げます。 天然素材を使った建具の場合、どうしても多少の反りや動きは出てきます。
住宅建築市場の九割以上を占めているメーカーの既製品は、工期が早く、狂いが少ないのが特徴です。しかし建築やインテリアに合わせた寸法にしようと思うと、特注生産で高価なものとなってしまいます。ですから既製建具を使う場合にはカタログに載っている寸法で住宅設計をすることになってしまうのです。
本来の住居空間は思い描いた理想型に、建具(寸法や形式)を設計していくべきです。 既製品の建具が住宅の決定要素になってしまっては、良い建築やインテリアにはならないのです。