里山の暮らしを町中で実現
施主夫妻は、水彩画家で特に京都周辺の里山の風景を描くことをライフワークとしている夫と、日頃より山登りを通して里山の自然に親しんでいる妻です。そんな夫妻が、普通の住宅地でも里山の中にいるような緑溢れる家を作りたいと要望し、実現したのがこの家です。
建物は、南北に長い敷地の北側に配置し、南側に庭を大きく取りました。日当たりが充分確保できるので、OMソーラーを採用しました。構造は吉野杉を用い、手刻みの真壁の在来木造軸組みとしました。
竣工後数年を経た室内では、柱や梁の木目は奥深く輝き、冬期には壁際のちりが切れるような木の動きもありますが、施主は庭の樹木と同様に生きているからこそだと感じておられます。この庭は建物と同様に、その中に身を置き、樹木や草花を育て慈しむことを重視して作られています。施主は庭木の世話に余念が無く、季節を重ねるごとに樹木や花が増え、施主の目指す里山の暮らしに近づいています。
建築概要
- 用途 専用住宅
- 所在地 京都府向日市
- 規模 木造2階建て
- 床面積 115.93㎡(35.1坪)
- 竣工 2003年11月
- 施工 ツキデ工務店