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建築メモ

京都府産 木材資料

京都の木で建物を建てたい方のために、京都府より冊子『ここからはじめる 京都の木』が発行されています。
ネストデザイン設計の住宅が表紙含めメインで4ページ掲載されています。
京都府木材組合連合会のウェブサイトでPDFデータを公開されているので興味のある方はご覧くださいませ。

表紙

表紙

造作材として紹介①

造作材として紹介①

造作材として紹介②

造作材として紹介②

杉材紹介

杉材紹介

冊子の希望の方は、PDFデータをダウンロードしてください。
京都府木材組合連合会には現物冊子もございます。 TEL:075-802-2991

接道不足による再建築不可の町家

京町家の耐震診断を行いました。
今回は行き止まり通路の町家です。
進入路の幅員が1.8メートル未満の旗竿地です。
町家の建立時期は昭和10年代なのですが、昭和25年に施行された建築基準法により既存不適格住宅となってしまいました。
後から法律を適用させて建て替え出来ないなんて、理不尽なものです。
京都市は路地がたくさん残っていて、建て替えが出来なくなってしまった町家がたくさんあります。
一度解体してしまうと建物が建築できなくなるのです。
救済措置をもっと行うべきと思います。
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建築基準法第43条では建築物の敷地は『道路』に2m以上の接する事を義務づけています。また路地状部分の長さによって2〜4メートルと条例で定められています。

雨漏れ修繕

梅雨時になると雨漏れの相談なども増えます。リノベーションだけでなく修繕(アドバイス)なども行っています。
この家は2階の雨水を1階の屋根に流されていました。
1階の屋根が看板建築形状(壁が立ち上がって屋根が見えない)なので水はけが悪く、防水も切れていて1階が雨漏りで大変なことになっていました。
竪樋を外部へ出し、防水、内部修繕も行い工事完了です。こういう特殊な形状の場合は特に定期的なメンテナンスが必要です。

Before

Before

After

After

学びのデスク&チェアー

以前に発案した学びのためのデスクとチェアーです。
主に学校や会議、集会用です。勉強や会議内容に応じてデスクを配置して使用します。使用していない時は、垂直スタックか並行スタックをして片付けられます。

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地震に強いすまいづくり

ネストデザインでは令和5年度も耐震診断、計画改修業務を行っていきます。
古い住宅でも、安心で安全な住まいづくりのお手伝いをしております。
京都での地震も活動期に入っていますし、近い将来に「南海トラフ地震」が発生すると京都でも大被害が予想されています。
備えあれば憂いなしということで、是非、我が家の耐震性をご確認ください。
耐震性が不足している場合は、耐震性増強の計画を行い改修工事をご検討ください。

 

【耐震診断よりの改修設計、工事への流れ】
現在の建物の状態を知るために「耐震診断」を行います。無料で行えます。

耐震性が低い、危険ゾーンと診断された場合は次のステップに進みます。

耐震性を上げるための基本計画をご一緒に検討いたします。概算工事見積もりも提出いたします。

改修工事をされる場合は次のステップに進みます。以降の設計調査は有料となります。

建物の詳細調査(一部破壊検査)を行い耐震性を再確認します。耐震と合わせた間仕切り改修、断熱改修、水回り改修、外壁・屋根改修、設備改修なども合わせた設計となります。工事見積もりをいたします。

ご満足のいく内容になりましたら、工事契約となり着工となります。

古家には思わぬ施工がされていて、追加工事や設計変更を余儀なくされることも珍しくありません。
その時は随時確認を行って進めていきます。

工事が終われば完了検査を行い、お引き渡しとなります。

 

京都市の耐震改修促進事業として耐震診断が無料(1981年5月迄の木造住宅)となります。
詳しくは → 令和5年度木造住宅及び京町家の耐震診断士派遣事業

※参考資料
【木造住宅】
築50年木造住宅リノベーション(耐震診断編)

築50年木造住宅リノベーション(計画改修編)

【京町家】
京町家の構造再生(耐震診断編)

京町家の構造再生(計画改修編)

以上、不明な点がありましたら何なりとご相談ください。

京町家の増改築や大規模修繕

先日、京町家(*1)の増改築に必要となる建築確認申請等の講習に行って来ました。京都市の住宅の9割が準防火地域(*2)にありますが、この地域で増改築の要素があると建築確認申請が必要となって来ます(準防火地域以外でも10㎡を超えると必要)。増改築や大規模修繕(*3)においては既存部分全てが遡及適応(*4)を受けるという非常に厄介な法律になっています。この基準法適応除外制度(建築基準法第3条1項3号規定)の説明会でした。この制度を利用すると古い京町家も現在の建築基準に認められるのです。

大きなところでは以下のようなチェックが必要となります。
・構造…耐震診断と耐震改修基本計画(*5)で構造の安全性を確認します。
・外壁軒裏の防火仕様…京町家独自の防火改修ができます。
・窓、出入口の防火設備…木製建具にすることができます。
・建ぺい率、容積率の超過…減築せずとも活用可能です。
・斜線制限…現状のまま活用可能です。
・避難防災…規定により防耐火性能を緩和します。

以上の規約を守って、京町家の増改築を行うのは大変なことですが、構造や防火の見直しにもなりますので安心して住み続けることができます。
増改築や修繕をされる方は、何なりとご相談ください。

*1: 京町家とは昭和25年以前(建築基準法制定前)の住宅
*2: 市街地における火災の危険を防除するため定める地域として指定されるエリア
*3: 現在の法律(建築基準法など)に適合させる必要ある
*4: 主要構造部の半分以上の修繕
*5: 京町家耐震診断士が行うもの

建築基準法適応除外制度

京都市資料より

ロフトの改装には注意を

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先日、京町家の耐震診断で平家の小屋組をロフトに改装されている例がありました。小屋裏空間は梁や小屋束などが縦横に架かっているので、上手く計画をしないと使いづらいものになってしまします。かと言って重要な構造材を撤去するわけにも行きません。
この平家のロフトは、邪魔な構造材も少なく居心地の良い空間だったようですが、小屋組で一番大切な梁がバッサリと切断されていました。
住まい手の話では震度2程度の地震でもかなり揺れるということでした。耐震診断では構造壁のチェックが主な調査内容なのですが、構造壁量を満たしていたとしても骨格が切り刻まれていては意味がありません。元の梁組みに戻すか、それ相応の補強をする必要があります。

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京都府内全住宅の耐震化

京都府は今後10年間で、府内全住宅の耐震化や減災化を進める目標を定めています。100%の住宅が耐震化されると、大地震に対して75-80%も被害を減らせるとの試算を出しています。計画期間は2020年度〜2030年度までで、補助金も継続して出るようです(6月に決定)。
ネストデザインでは耐震診断から耐震補修、補助金申請まで行っておりますので、お気軽にご相談ください。

屋根軽量化(羅生門の家)

屋根軽量化

耐震土壁(羅生門の家)

耐震土壁

劣化修繕(羅生門の家)

劣化修繕

積載荷重の検討(羅生門の家)

積載荷重

事務所概要 Atelier

一級建築士事務所 ネストデザイン
杉本 考次
京都市北区紫竹西南町63-7
TEL:075-493-8020
FAX:075-493-8021
E-mail:info@nest-design.net

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