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耐震

上京区京町家の耐震診断

上京区の京町家の耐震診断に行って来ました。
隣家との境が共通の柱でしたので「長屋」という形式になります。
依頼主だけでなく、隣家の方にも調査させていただきました。
診断建物は平屋建てで織機が二機あった跡がありました。西陣なので40年ほど前まではどこもかしこも機織の音が響いていた地域です。いわば個人の小さな工場ですが、使いやすさのためか中央付近の壁が少なかったです。
よくある事ですが、水回り付近の柱が沈下していました。昔は排水は土管だったので、亀裂などから土に排水が染み込み、近くの柱などは腐ったりシロアリが付いたりしているようでした。

長屋外観 昔ながらの格子

長屋外観 糸屋格子

内部 旧織機場

内部 織機があった場所

阪神淡路大震災から20年

間もなく阪神淡路大震災から20年を迎えます。あらためて震災で被害に遭われた方に哀悼の意を表します。

当時の建築の被害状況を振り返ると、鉄筋コンクリートや鉄骨構造の建物は、旧耐震(※注1)の建物の被害が大きく、建築業界だけでなく一般にも大きく報じられました。しかし、未だに旧耐震の構造建築物は多く、20年を迎える今も国を挙げて耐震改修工事を行っている状況なのです。私の事務所でも、耐震改修や耐震補強を必要とする仕事は多いです。

また木造建築物も例外ではなく、被害は大きく、構造壁や金物不足、重い屋根の建物などの被害が顕著でした。そしてこの阪神淡路大震災から学び、平成12年に構造金物の法規基準(※注2)が設けられたのです。この基準は、木造の新耐震とも言われています。

日本の家屋の大多数が、この平成12年以前の建物と言われています。
直下型地震が起こっても倒壊せず、自らの命を守ってくれる建築物であるように、我が家の耐震性能を確認しておくのは非常に重要です。是非この20年を機に確かめてください。

自分の命を守るために、そして大切な人を守るために。建築で一番重要なのはこの部分なのです。

 (※注1)建築基準法施行令が1980年(昭和55年)に改正され、耐震基準が大きく改められて1981年(昭和56年)6月1日以降に着工した建築物に適用されました。改正以前の旧耐震基準では、震度5強程度の中規模地震に対してほとんど損傷しないことを検証することにとどまっていました。対して新耐震基準では震度6強~7程度の大規模地震に対しても、ある程度の被害は許容するものの、倒壊し人命に危害を及ぼすことのない性能を検証することになったのです。

(※注2)建築基準法が大改正され、構造耐力上主要な継ぎ手・仕口には国土交通大臣により緊結方法が定められました。建築基準法・令・告示1460号に定められています。

参考:建築物の構造関係技術基準解説書   (財)日本建築センターより

住宅耐震診断および耐震改修の進め

東日本大震災においても多くの木造住宅が被害に合いましたが、今後、東・東南・南海地震、日本海溝地震、首都圏直下地震などが起こると言われています。
政府の地震調査研究推進本部が発表した今後30年以内に震度6弱以上が起こる「地震発生確率の予想ランキング」では奈良市が4位(70.2%)、大阪市では8位(62.8%)と近畿圏でも危険性が指摘されています。(京都市では伏見区で55%)
京都は古の都だから地震は起こりにくいと思っている方も少なからずいらっしゃるようですが、京都大学防災研究所によると「歴史的には、京都も度々、大地震の被害に遭っている」とし「京都市南部を中心に、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる可能性がある」と警告しています。京都府南部で大きな被害を出した直下型地震は、残存する記録で振り返ると、827年(M6.8)、976年(M6.7)には山城・近江地震があり、この前後には京都府南部を震源地とした6回もの強震(M6~M7)が起きています。その後、1185年(M7.4)文治京都地震、1245年、1299年、1317年(M6.5~7)、1449年(M6.5)山城・大和地震、1520年(M7以上)には紀伊・京都地震、1596年(M7.5)には慶長伏見大地震で、豊臣秀吉が築いた伏見城の天守閣が大破して多数の死者を出しています。そして1662年(M7.5)には寛文近江・若狭地震が起こり1830年(M6.5)京都地震と続きました。このように記録を振り返るとおおよそ50年から170年に1度は起きていたということになるのですが、1830年の京都地震以後は180年以上起きていないのです。以上の観点からも分かるように、耐震診断と耐震改修を行っておくことは我が身を守る上で大変重要なことなのです。

木造住宅に住まわれている方は「誰でも出来るわが家の耐震診断」という無料コンピューター診断がありますので、まずは現況の状態を知っておかれるとよいでしょう。当事務所は耐震診断士有資格ですのでご相談も受け付けています。

出典:京都市の災害の歴史京都府地震調査研究推進本部古地震ネット 他

2013-10-18 16.19.54

確率論的地震動予測地図(近畿版)より

事務所概要 Atelier

一級建築士事務所 ネストデザイン
杉本 考次
京都市北区紫竹西南町63-7
TEL:075-493-8020
FAX:075-493-8021
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