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建築メモ

阪神淡路大震災から20年

間もなく阪神淡路大震災から20年を迎えます。あらためて震災で被害に遭われた方に哀悼の意を表します。

当時の建築の被害状況を振り返ると、鉄筋コンクリートや鉄骨構造の建物は、旧耐震(※注1)の建物の被害が大きく、建築業界だけでなく一般にも大きく報じられました。しかし、未だに旧耐震の構造建築物は多く、20年を迎える今も国を挙げて耐震改修工事を行っている状況なのです。私の事務所でも、耐震改修や耐震補強を必要とする仕事は多いです。

また木造建築物も例外ではなく、被害は大きく、構造壁や金物不足、重い屋根の建物などの被害が顕著でした。そしてこの阪神淡路大震災から学び、平成12年に構造金物の法規基準(※注2)が設けられたのです。この基準は、木造の新耐震とも言われています。

日本の家屋の大多数が、この平成12年以前の建物と言われています。
直下型地震が起こっても倒壊せず、自らの命を守ってくれる建築物であるように、我が家の耐震性能を確認しておくのは非常に重要です。是非この20年を機に確かめてください。

自分の命を守るために、そして大切な人を守るために。建築で一番重要なのはこの部分なのです。

(※注1)建築基準法施行令が1980年(昭和55年)に改正され、耐震基準が大きく改められて1981年(昭和56年)6月1日以降に着工した建築物に適用されました。改正以前の旧耐震基準では、震度5強程度の中規模地震に対してほとんど損傷しないことを検証することにとどまっていました。対して新耐震基準では震度6強~7程度の大規模地震に対しても、ある程度の被害は許容するものの、倒壊し人命に危害を及ぼすことのない性能を検証することになったのです。

(※注2)建築基準法が大改正され、構造耐力上主要な継ぎ手・仕口には国土交通大臣により緊結方法が定められました。建築基準法・令・告示1460号に定められています。

参考:建築物の構造関係技術基準解説書   (財)日本建築センターより

不要物の処分

住居の不要物は以下の7種類に分けられると考えています。

  1. 「いつか使うだろう」と言って何年も使っていないもの
  2. 「高価だったから」と言って使いもしないのに保管しているもの
  3. 「思い出深いから」と無用に残しているもの
  4. これは大切なもの(書類)だろうと内容も見ずに思い込み、保管しているもの
  5. 置く場所があるからと整理を後延ばしにしているもの
  6. 置き場所(住所)不定のあえて必要ではないもの
  7. 収納されていることさえ気付かなかった不要なもの

物には住所を定めたほうが良いと思っています。
人と同じく、物にも「家賃」を回収するくらいで、ちょうど良いくらいなのです。
もちろん物には「家賃」は払えませんので、「家族に与えてくれる対価」と考えればいかがでしょう。そうすることで物を 管理 出来るのではないでしょうか?
捨てられずに残った物たちは、厳選(そこまで行かないかもしれませんが…)された 物たちです。こちらも愛着が沸いてきて、物を大切に使う気持ちが以前よりもぐんと増すと思います。また「ゴミ、不要物」というものに対して自分なりの哲学が出来ると思うのです。 そうすると良く選んで物を買うようになると思います。
これが本当の意味でのエコの心構えに繋がって行くのではないかと感じています。

物は多すぎずに、シンプルに暮らしたいものです。現実にはなかなか難しいものなのですが・・・

受賞の表彰状と作品パネルを授与しました

昨年末に受賞したTDYリモデルコンテスト2013の、表彰状と作品パネルを授与しました。 内容はTOTOのホームページに作品集がアップされましたので、こちらの方もご覧くだされば幸甚です。

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左列 子供とロハス生活を楽しむ家:年齢変化に伴うリモデル 審査員特別賞
右列 障がいがあっても親子で住み続ける家:機能向上プランニング 優秀賞

FM79.7 京都三条ラジオカフェに出演しました

本日、大学の大先輩の藤村さんの「建築カフェ」という番組にゲスト出演させていただきました。なかなか思う通りにはしゃべれませんでしたが、番組に出演させていただいて新たな刺激や発見があり楽しかったです。まだまだ若輩ですが自分なりに頑張っていこうと思っています。今日は心に元気を与えていただきました。どうもありがとうございました!

建築カフェ

〈 本日17:30〜17:54 FM79.7 ラジオ「建築カフェ」生放送です!〉

本日のゲスト: ネストデザイン 建築家 杉本考次さん
数年前に脳出血で倒れ、復活。
利き腕以外で仕事に励む建築家です。
いや、私の後輩ですので、ちょっと、ええかげんな所もある(笑)
人間的にも素晴らしい人格だと思ってます。
ぜひ、お聴き下さい。

〜建築カフェより

原発と建築 即時原発ゼロへ!

原発の一連のことは被災以来、注視して来ましたが、政界はいつまでたっても脱原発の方針を示さずにいます。 日本の原発施設は福島第一原子力発電所のように30年以上運転している施設が19基もあり、耐震性の弱い旧耐震で建てられています。原発は通常の基準より耐震性の強化および見直しがされていますが、大地震が来れば未曾有の被害が出ることが、東日本大震災で明らかになっています。 福一の事故は津波で壊滅的被害を受けたと言いますが、それより前に地震の揺れにて電源が不通になり、重要な配管類が外れ落ちたという過程があります。(元作業員の遺言他、多数の証言有り)この損傷により原子炉の冷却ができなくなった。そしてメルトダウンにつながった。劣化した設備等は特に弱いので、常に点検、交換、修理をしておかなければ、いざという時にボロが出てしまう。

世界でも有数の地震大国であるにかかわらず、世界で3番目の54基の原発機を保有している我が国です。 現在、日本では19,000トンの使用済み核燃料があり、ましてや処分場の場所さえ決まっていません。 私たち建築に携わるもの、また住民の皆さんの努力によって、街並を美しく、また耐震性に強い家を地道に生み出したところで、福一のように原発の核爆発(3号機の爆発は各論あります)などが起こってしまうと、その都市はおろか周辺の都市まで、安全に住めなくなってしまうのです。 今後、福一の核燃料の取出しに失敗すれば東京さえも安全に住めなくなってしまう。土地が壊滅的に汚染され続ける訳だから、もう建築云々の話じゃなくなってくる訳です。

即時原発ゼロへ!

写真は朝日新聞より転載

そんな中、昨日の元小泉総理の『原発即時ゼロ』の安倍首相へのメッセージは、今の日本を救う言葉だと感銘を受けました。
見ておられない方は是非見ていただきたいです。(小泉純一郎11/12脱原発 日本記者クラブ
安倍首相には是非、全原発廃炉の方針を示して欲しい。トルコをはじめ様々な国に原発輸出を目論んでる場合ではありません。
なお、秘密保護法案が施行されると、原発・核の重要事項も国家機密として、国民への情報は矮小化され、事実が見えなくなるなど数多の問題を抱えており、脱原発が遠のくことは必至でしょう。

住宅耐震診断および耐震改修の進め

東日本大震災においても多くの木造住宅が被害に合いましたが、今後、東・東南・南海地震、日本海溝地震、首都圏直下地震などが起こると言われています。
政府の地震調査研究推進本部が発表した今後30年以内に震度6弱以上が起こる「地震発生確率の予想ランキング」では奈良市が4位(70.2%)、大阪市では8位(62.8%)と近畿圏でも危険性が指摘されています。(京都市では伏見区で55%)
京都は古の都だから地震は起こりにくいと思っている方も少なからずいらっしゃるようですが、京都大学防災研究所によると「歴史的には、京都も度々、大地震の被害に遭っている」とし「京都市南部を中心に、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる可能性がある」と警告しています。京都府南部で大きな被害を出した直下型地震は、残存する記録で振り返ると、827年(M6.8)、976年(M6.7)には山城・近江地震があり、この前後には京都府南部を震源地とした6回もの強震(M6~M7)が起きています。その後、1185年(M7.4)文治京都地震、1245年、1299年、1317年(M6.5~7)、1449年(M6.5)山城・大和地震、1520年(M7以上)には紀伊・京都地震、1596年(M7.5)には慶長伏見大地震で、豊臣秀吉が築いた伏見城の天守閣が大破して多数の死者を出しています。そして1662年(M7.5)には寛文近江・若狭地震が起こり1830年(M6.5)京都地震と続きました。このように記録を振り返るとおおよそ50年から170年に1度は起きていたということになるのですが、1830年の京都地震以後は180年以上起きていないのです。以上の観点からも分かるように、耐震診断と耐震改修を行っておくことは我が身を守る上で大変重要なことなのです。

木造住宅に住まわれている方は「誰でも出来るわが家の耐震診断」という無料コンピューター診断がありますので、まずは現況の状態を知っておかれるとよいでしょう。当事務所は耐震診断士有資格ですのでご相談も受け付けています。

出典:京都市の災害の歴史、京都府地震調査研究推進本部古地震ネット 他

地震動予測地図

確率論的地震動予測地図(近畿版)より

木材利用ポイント事業・京都府産材の助成事業

京都府における産地木材を使用した交付・助成事業の紹介です。

木材利用ポイント事業 (林野庁/国土緑化推進事業)
新築、リフォームをする時にスギ、ヒノキ、カラマツ等の対象地域材(ガイドラインに沿った産地の木材を使用)を使うとポイントが発行され、それを使って様々な商品やサービスと交換出来る制度。
地域材を適切に使うことによって森林の整備、保全、地球温暖化防止、循環型社会形成への貢献、農山漁村地域の振興に役立てることを目標としているようです。
獲得したポイントは1ポイント1円相当として交換、使用できます。新築木造住宅なら1棟あたり最大60万円相当の商品と交換することが可能。一昨年度までのエコポイントの木材版と言えば分かりやすいかと思います。

対象事業:木造住宅の新築・増築、内装・外装木質化工事、木質製品およびペレットストーブ・薪ストーブの購入
対象期間:平成26年3月31日までに工事着工するもの(申請期間は平成26年7月31日)
交換商品:全国商品券・プリペイドカード、農林水産商品・農山漁村体験型旅行、被災地などに対する寄付、即時交換(追加で行われる工事にポイントを工事費用として使える制度。対象工事はウッドデッキ、木製扉、手すり、木製造り付け家具などが該当。)

木材利用ポイント

京都府産木材を使用した建築工事に対する助成事業(京都府地球温暖防止活動推進センター)
京都府産木材認証制度で認証される木材を使用して新築(5m3 以上使用)又は増改築(1m3 以上使用)をした場合に1m3 あたり 1 万円を交付。「京都府産木材証明書及びウッドマイレージCO2計算書」の写しが必要。

対象事業:住宅、店舗、事務所、児童福祉施設等(保育園、老人ホーム等)
対象金額:上限40万円

尚、以上の交付・助成金を重ねて交付・助成いただくこと(最大100万円相当)が可能です。

リフォームをお考えの方に 京都市の福祉助成金

リフォームをお考えで障害や介護認定を受けられている方は、様々な福祉助成金が工事代金の補助をしてくれますので、おおまかに把握されることをお勧めします。障害などの状況や収入によって受けられる助成金が変わってきます。

◉助成制度および助成金
①介護保険(住宅改修) :上限20万円(※ただし1割申請者負担)
②日常生活用具給付など(住宅改修費) :上限20万円
③いきいきハウジングリフォーム
-a. 移動設備:上限65万円
-b. 住宅改造:上限50万円
※①、②の金額で収まらないない場合は③bの金額まで助成。③aは単独助成。

◉対象者
●身体障害者手帳1,2級または療育手帳A保有者
A: ①介護保険(住宅改修) + ③-b いきいきハウジングリフォーム(住宅改造)
B: ②日常生活用具給付(住宅改修費) + ③b いきいきハウジングリフォーム(住宅改造)
C: ③b いきいきハウジングリフォーム(住宅改造)
※障害名、年齢などでA~Cに該当する項目で申請する。
●身体障害者手帳1級 → ③a いきいきハウジングリフォーム(住宅改造)

その他、日常生活用具給付に関しては住宅改修の他、45項目に亘り様々な助成金が用意されています。建築リフォームに関係のある項目は以下の分野です。(対象者は項目により指定有り)

・歩行支援用具  :6万円
・特殊便器    :15.12万円
・火災警報器   :1.55万円(交流式の場合2.06万円)
・自動消火器   :2.87万円
・地震感知安全装置:1.89万円
・電磁調理器   :4.1万円

大掛かりな住宅リフォームなどを行う場合は、累計すると20~140万円程度の助成金が支払われることになるので、大変ありがたい制度です。ただ申請から審査決定まで3ヶ月程かかることもありますので、前もっての準備が必要になってきます。(各種補助金制度が入り交じっているので、大変分かり難いです。)

当事務所は、京都市重度心身障害児者日常給付用具等委託業者ですので、以上の日常生活用具の給付を行うことができます。住宅リフォーム、バリアフリーリフォームなどをお考えの方はご相談に応じています。

平成24年12月現在
※最新の情報は「京都市の福祉助成金」をご覧ください

事務所概要 Atelier

一級建築士事務所 ネストデザイン
杉本 考次
京都市北区紫竹西南町63-7
TEL:075-493-8020
FAX:075-493-8021
E-mail:info@nest-design.net

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