2012年2月
建築 |
2012年2月28日
大丸神戸店のドア | 宇部市民館 パース |
今日は打ち合わせの帰りに、進出資料による村野藤吾建築設計図展へ行って来ました。村野さんの展覧会は20年程前に兵庫県で見た以来です。作風は好きではないのですが、建築に対する情熱は図面や模型からひしひしと感ずることが出来ます。個人的には「大阪そごう」のスケッチや「宇部市庁舎」の模型が興味深かったです。こってり系が好きな方にはお勧めです。
進出史料に見る「村野藤吾の世界」 会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館 開館時間:午前10時~午後5時 期間;5月6日(日)まで 詳しくは 美術工芸資料館 まで |
絵画 |
2012年2月25日
「神奈川沖浪裏」
北斎の絵は自由奔放に見えて、絵の中には緻密な幾何学的な構成が見えます。これは建築の構成美と似ているところが有ります。 以前紹介した代表作として知られる「神奈川沖浪裏」ですが、その幾何学的構成を見て行くと・・・(印象派の音楽家ドビュッシーの交響詩「海」はこの絵に発想を得ています) まず絵の対角線をかきます。次に絵の左下を中心とし、左上を半径とした円弧を描きます。すると交点Aおよび交点Bが出来るのですが、そこに波先と、富士山の山頂を配置しています。これだけでもすごい緊張感ですが、更に見て行くとA点の平行線は大波の左右の点とほぼ同じです。またA点の水平線と、B点の垂直線の交点Cを中心にした円弧は大波の高さを揃えると、波の内ラインに等しくなります。この円弧を左半分に反転した形が大波の形(破線)になります。画面に内接した楕円は外側の波ラインに等しい。富士山の形と手前の波の形は、よく見ると酷似しているし、その波に突き刺すかのような舟は、偶然ではなく必然的な配置だったのだと発見できます。
「凱風快晴」
もう一枚の代表作(こちらの方が有名かな)で「凱風快晴」(がいふうかいせい)の絵はがきも買っていて、トイレに貼っていました。こちらの絵は呑気なものだなぁと眺めていたのだけれど、画心は山肌に一致しているのでは? と発見して早速調査を行いました。対角線を引いて画心を求めると、中央A点が山肌に重なる。分割線を引き、上部の方形にそれぞれ対角線を引き二等分すると、右側の分割線上に富士山の山頂部分B点が重なります。B点を水平移動して、左上方形の分割斜線に交わるC点を導きます。そのC点を芯としてA点とB点を通る楕円を描くと山の放物線となります。それでC点を軸に楕円を反転すると、その下部がおおよその植栽部で、右へ平行移動して右側の山肌ができる。こうやって分析すると、山頂部に浮き出ている三本の縦線も図で示すと、必然的に書きたくなる線なのかもしれない。ほんとうに図学的な絵だと言うことが分かります。
北斎 参考ブログ
北斎展 ~大胆な構図と豊かな色彩
高野の家(改築) | 2012年2月20日
高野の家』を Works作品集 にアップ致しました。
京都市内で中古マンションをリーズナブルに仕入れて、自分たちの思うままに新装した好例です。京都での人気エリアで住宅やマンションを手に入れようとすると4,000~5,000万程度は必要になってきます。注文住宅の場合ですと土地と建物を合わすと5,000万円でも難しいです。結局、建物やマンションを買ったとしても、自分たちの気に入った間取りや仕上げを手に入れることは難しいものです。今回の施主のような場合ですと人気地区でも2,500~3,000万円で自分たちの思う設計図が描けます。
こういう住み方も魅力的です^^
A保育園(大規模改修) |
2012年2月16日
上の娘が4年前に保育園を卒園するときに、卒園記念としてポストをデザインしました。 施工してもらったのは同じ保護者の宮大工さんです。これが抜群にうまくて最高のものが出来ました。 文字は子供たちに書いてもらい、その中から優れた字形を選んでオリジナルフォントで加工されています。
今年の卒園記念は、このポストの横に「掲示板」を今年の卒園記念にしたいので、デザインをして欲しい・・・という話がありました。 ほとんどボランティアなのですが、お世話になった保育園なので引き受けました。イメージスケッチを元にPhotoshopにて作成した想定写真で確認します。(ポスターはピースマークです)
現場で保育園の先生や保護者と打ち合わせてデザインをまとめて行きます。施工は前回と同じ保護者の宮大工の新さんです。今回も期待しています(*^^*)
現在の配置 | 新年度からの予定 |
イメージスケッチ | ファサード図 |
お知らせ | 2012年2月15日
当事務所も昨日で6周年を迎えました。今日から7年目のスタートです!( 途中、空白の期間が2年程ありますので、これから5年目と言った方がいいかもしれません)
今後も使い勝手の良い美しい建築を追求していきたいと思います。
高野川の家(改築) |
2012年2月11日
お施主さん作のご馳走 |
昨日は『高野川のいえ』のお施主さんが工事関係者を呼んでいただき、ごちそうを振る舞ってくださいました。 朝からおくさんが一人で作られた、鯖寿司、おでん、揚げ物などなど、大変おいしくいただきました^^
竣工後に料理などをいただくと、食卓の居心地やキッチンの使い勝手、空間性、様々な道線などを、実際に体験出来る(お聞きできる)良い機会になります。
また、客としてその空間を感じることは、違う視点で建築を見つめ直すことが出来ます。
どうもありがとうございました!
キッチンから見渡したDK
お知らせ | 2012年2月7日
彼女は私の友人で、入院先で一緒にリハビリをしていました。
・・・プロフィールでも書いていますが、私は3年前に半年の入院生活を送りました・・・
私は歩く練習を、彼女は車椅子の移動練習を、来る日も来る日行っていました。
利手が使えなくなった私に「左手があるから大丈夫」と行ってくれたのも彼女でした。 常に身体の不自由さを感じさせない、非常に明るい方です。 私は彼女と出会って「生きることの意味」を再発見できました。 (退院後は、彼女の住まいをバリアフリー改修させていただいています。→『鹿ヶ谷のいえ』)
この本は童話・エッセイなど、心の温かくなる短篇があふれています。 自費出版されていますので注文は彼女に直接メールを御願いします。 (ここから私にお問い合わせまたはメールしていただいても結構です。)
「白のTremolo(トレモロ)」 著者:仲村英子 出版社:北斗書房 定価1,200+税
高野川の家(改築) |
2012年2月6日
今日で『高野川の家』の建築工事が無事終わりました。
3階建ての改装でしたが、新築と比べてもひけを取らない立派な建物になりました。
耐震改修、雨漏り修繕、屋根葺替え等々、これで建物に新しい息吹をふき入れることが出来ました。
外部は、壁も建具も日本桧(ひのき)を使い、和風へとガラリと趣が変わりました。
内部の過ごしやすさなど、お施主さんは大喜びで感激のお言葉もいただきました。
あとは庭工事が2月末に入る予定です。
3月末にオープンハウスを開催する予定にしております。
Before : ファサード | After : ファサード |
竣工写真を撮影後、作品集に追加いたします。