完了検査が終わりました
工事も機器類が付き出すとあっという間に終わります。手直し工事、外構、庭工事以外は終了して洗い工事に入っていきます。
引き渡しは今週末となりました。
工事も機器類が付き出すとあっという間に終わります。手直し工事、外構、庭工事以外は終了して洗い工事に入っていきます。
引き渡しは今週末となりました。
着工から9ヶ月少しで足場が外れました。現場の小休止もありましたが、2ヶ月ほど遅れてしまいました。しかし予想をはるかに超えた美しい仕上がりに感動しました!! 忙しい時は現場には長居はしませんがこの時は 嬉しくて帰るのが嫌でした(笑)
今週から左官の仕上げ塗りと外構工事に入っていきます。
まだ時期は未定ですが、4月にオープンハウスを行う予定にしています。
この間の「海外デザイナーに何を聞きたい?」と言う講座の第二部は聴講者も参加しディスカッション出来たので私なりに質問もしてみました。
私の質問も含め話し合いで上がっていた内容を箇条書きにしてみました。
他国の比較
予想通りの答えではありました。日頃感じていることですが、物に、デザインに、建築に、町に統一感がないということです。この辺りを海外デザイナーも感じているようです。このあたりを少しでも豊かにしていこうと感じています。
次の日曜日なのですが、私の恩師が例年パネリストをしていることもあって参加してきます。海外のクリエイターがどのような視点で活動をされているのかも探ってきたいと思っています。興味のある方はご参加ください。
いよいよ階段の細工に入りました。スキップハウスなので4フロアあり5〜6段の階段が3箇所で2度折り返す構造になっています。
お施主さんの要望で「普通の階段ではない家にしたい」という要望から出てきた空間構成です。空間における上下の移動というものは、平面では味わえない立体的な感動を得ることができます。普通の階段室型(廊下のような)の構成であれば、上下するときは視覚的変化は意識していないことが多いです。ところが居間などに付帯して付くオープンな階段は、上下の空間認識が色濃く入ってくることになります。つまり家がオープンな形式になるということにもつながっていきます。
常に目に入る階段なので、美しさを意識して設計しています。今回は手摺と一体的になっているので仕事がシビアなので大工さんも大変なようです。建具にはガラスが入って外部廻りが固まりつつあります。
外部の建具が入りました。主要な部屋の建具は国産の杉材としています。先日、お話ししましたが赤身は水に強いので、赤身を主とした木取りがされています。建具を構造材と同じ材木にすると統一感があり美しいです。外部は左官下地の段階です。
現場は造作家具の取り付けとなりました。ほとんどが杉の無垢材(幅はぎ)を使用しています。杉は難しい材料でピンからキリまであります。樹木の中心は赤く、辺材は白いのが杉の特徴です。赤杉は水に強く座敷や数寄屋に使われる高級な材料です。それに対して白太(しらた)という桧のような白い部分があります。耐水性は劣りますが、私は木目の感じとかはとても好きです。 杉で無垢を指定する場合は、赤杉だとおそろしく高価なので源平(赤白)の材料が一般的になっています。新築時にはこの源平がうるさく思うこともありますが、経年変化で3年も経てばさほど分からないように空間に馴染んでいきます。
間もなく阪神淡路大震災から20年を迎えます。あらためて震災で被害に遭われた方に哀悼の意を表します。
当時の建築の被害状況を振り返ると、鉄筋コンクリートや鉄骨構造の建物は、旧耐震(※注1)の建物の被害が大きく、建築業界だけでなく一般にも大きく報じられました。しかし、未だに旧耐震の構造建築物は多く、20年を迎える今も国を挙げて耐震改修工事を行っている状況なのです。私の事務所でも、耐震改修や耐震補強を必要とする仕事は多いです。
また木造建築物も例外ではなく、被害は大きく、構造壁や金物不足、重い屋根の建物などの被害が顕著でした。そしてこの阪神淡路大震災から学び、平成12年に構造金物の法規基準(※注2)が設けられたのです。この基準は、木造の新耐震とも言われています。
日本の家屋の大多数が、この平成12年以前の建物と言われています。
直下型地震が起こっても倒壊せず、自らの命を守ってくれる建築物であるように、我が家の耐震性能を確認しておくのは非常に重要です。是非この20年を機に確かめてください。
自分の命を守るために、そして大切な人を守るために。建築で一番重要なのはこの部分なのです。
(※注1)建築基準法施行令が1980年(昭和55年)に改正され、耐震基準が大きく改められて1981年(昭和56年)6月1日以降に着工した建築物に適用されました。改正以前の旧耐震基準では、震度5強程度の中規模地震に対してほとんど損傷しないことを検証することにとどまっていました。対して新耐震基準では震度6強~7程度の大規模地震に対しても、ある程度の被害は許容するものの、倒壊し人命に危害を及ぼすことのない性能を検証することになったのです。
(※注2)建築基準法が大改正され、構造耐力上主要な継ぎ手・仕口には国土交通大臣により緊結方法が定められました。建築基準法・令・告示1460号に定められています。
参考:建築物の構造関係技術基準解説書 (財)日本建築センターより
一級建築士事務所 ネストデザイン
杉本 考次
京都市北区紫竹西南町63-7
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