耐震 | 2023年3月22日
先日、京町家(*1)の増改築に必要となる建築確認申請等の講習に行って来ました。京都市の住宅の9割が準防火地域(*2)にありますが、この地域で増改築の要素があると建築確認申請が必要となって来ます(準防火地域以外でも10㎡を超えると必要)。増改築や大規模修繕(*3)においては既存部分全てが遡及適応(*4)を受けるという非常に厄介な法律になっています。この基準法適応除外制度(建築基準法第3条1項3号規定)の説明会でした。この制度を利用すると古い京町家も現在の建築基準に認められるのです。
大きなところでは以下のようなチェックが必要となります。
・構造…耐震診断と耐震改修基本計画(*5)で構造の安全性を確認します。
・外壁軒裏の防火仕様…京町家独自の防火改修ができます。
・窓、出入口の防火設備…木製建具にすることができます。
・建ぺい率、容積率の超過…減築せずとも活用可能です。
・斜線制限…現状のまま活用可能です。
・避難防災…規定により防耐火性能を緩和します。
以上の規約を守って、京町家の増改築を行うのは大変なことですが、構造や防火の見直しにもなりますので安心して住み続けることができます。
増改築や修繕をされる方は、何なりとご相談ください。
*1: 京町家とは昭和25年以前(建築基準法制定前)の住宅
*2: 市街地における火災の危険を防除するため定める地域として指定されるエリア
*3: 現在の法律(建築基準法など)に適合させる必要ある
*4: 主要構造部の半分以上の修繕
*5: 京町家耐震診断士が行うもの
京都市資料より
北白川のシンプルハウス | 2022年12月6日
今年春に竣工いたしました『並木道沿いのシンプルハウス』を作品集にアップいたしました。
ご閲覧いただければ幸いです。
東向日の家(内装) |
2022年12月1日
以前、ダイニングテーブルをデザインさせて頂いたお客様より
今回はローテーブルをデザインして欲しいと要望がありました。
前回とのデザインを近似させつつ以下の点を考慮しました。
- 前回と同じ樹種(ぶな)で全て無垢材とする。
- 机下に、胡座をかいた足が入ること。
- 家族で使用するので危険がないようにする。
- 希望されている引出しを内蔵する。
シンプルで上品な机になりお客さんも喜ばれてました。
丸味を帯びたデザイン | 引き出しオープン |
W1,200×D750×H350 | 仕切り板 |
ネストデザインでは家具のみの注文設計も行なっていますのでお気軽にお声掛けください。
(製作:東井家具工芸)
北白川のシンプルハウス | 2022年3月28日
土曜日はたくさんの方に来て頂きまして、有り難うございました。
お客様(施主様)をはじめ来て頂いた皆さま、関係者の方々に御礼申し上げます。
私たちも皆様とお話ができて楽しかったです!
北白川のシンプルハウス | 2022年3月7日
昨年より施工しておりました「北白川の家」の住宅内覧会を行います。
ご興味のある方はネストデザイン杉本までご連絡ください。
日時:3月26日(土) 午後1時〜午後5時
場所:京都市左京区内
お問い合わせフォーム からお申し込みください。
追ってご連絡を差し上げます。
耐震 | 2021年4月5日
先日、京町家の耐震診断で平家の小屋組をロフトに改装されている例がありました。小屋裏空間は梁や小屋束などが縦横に架かっているので、上手く計画をしないと使いづらいものになってしまします。かと言って重要な構造材を撤去するわけにも行きません。
この平家のロフトは、邪魔な構造材も少なく居心地の良い空間だったようですが、小屋組で一番大切な梁がバッサリと切断されていました。
住まい手の話では震度2程度の地震でもかなり揺れるということでした。耐震診断では構造壁のチェックが主な調査内容なのですが、構造壁量を満たしていたとしても骨格が切り刻まれていては意味がありません。元の梁組みに戻すか、それ相応の補強をする必要があります。